「鬱だぁ…死にてぇ…」

 宮也は、散らかった自分の部屋で、思わずそう呟いた。

 半年前、意気揚々と大学生活をスタートさせたは良かったものも、今となっては、バイトとギャンブルにおぼれ、単位なんて、ほとんど0に近い数しか取れていない。

 その上、最近ではタバコを吸う本数が増える増える。

 自他共に認めるくらい、ダメ人間コースまっしぐらであった。

 宮也が今、こんなにも鬱なのは、昨日手に入ったバイト代を、倍にまでしてやろうと、パチンコ屋に向かったためだ。

 それが、運の尽きであった。

 言うまでもなく、その結果が惨敗であったため、今、彼は、まともな食料にもありつけない状態で、部屋に寝転んでいるのだ。

 「あぁぁぁあ!! 腹へったぁぁああ!!」

 宮也は、不機嫌そうに叫んで、部屋の壁を殴った。 とても高級とはいえないアパートは、壁が薄いために、隣にまで音が響く。

 よくやることだ。 イライラしたときは、やたらと壁を殴って、ストレスを抑えようとする。

 そのおかげで、壁は、もはやベコベコだ。

 「チィ、気分転換に、久々に野外オナニーでもしてやるか!!」

 宮也は、そう叫んで、立ち上がった。

 宮也は、中学時代から、露出に興味があり、よく近所の公園とかで、全裸になってオナニーをしていた経歴の持ち主だ。

 だが、1人暮らしをはじめてからは、妙に露出壁については、冷めた感情を持つようになっていた。

 久しぶりに、その気になった宮也は部屋を出て、鍵を閉めた。

 「おうわっ、寒っ!!」

 12月の冷たい風が、宮也の肌をかすめた瞬間、一気にやる気が失せた。

 野外露出は、全裸と徹底していた宮也にとっては、寒さというファクターは天敵であった。

 「ちっ、こうなったら近場で済ませるか・・・」

 宮也がポケットに手を入れて、外に出ようとすると、隣の小学生の自転車が目に入ってきた。

 宮也の、隣の部屋に住む小学生。 会った瞬間から、生意気でいけ好かないと思っていたガキだ。

 宮也は、子供は嫌いではないが、生意気そうな子供は、苦手であった。

 宮也は、その自転車を、自分の精液で汚してやろうと考え、おもむろに服を脱ぎだした。

 上半身を脱ぐ。

 どう考えたって、いつ人が来ようと、不思議ではない。 しかし、露出暦の長い彼にとっては、動揺に値するものではなかった。

 すばやさが求められる、野外露出において、動揺は禁物という論が、宮也の見解であった。

 上半身の次は靴、そして靴下。

 そして、フィニッシュでズボンとパンツを一気に下ろす。 ズボンとパンツはセットで脱がなければ、着る時に手間がかかる。

 宮也の中での野外露出におけるノウハウであった。

 さぁ、これからオナニーでも始めようかという状況だが、寒さに、性器は萎縮していた。

 軽い計算外だ。

 その時であった。

 「宮ちゃ〜ん? 何してるの!?」

 「!!!!」 頭上から、声をかけられ、宮也はギョッとした。

 見れば、階段の上で、例の、隣に住む、生意気な少年が立っているではないか。

 (っげ!!)

 宮也は、股間を恥ずかしそうに隠しながら、その場で固まってしまった。

 

 

 つづく