美穂と、その友達である香織と牡丹は、この日、仲良く、美穂の家にお泊りすることになっていた。
いつだって3人は一緒。休みの日は、朝から夕方まで、ずっとず〜っと遊んでいるような、大親友であった。
夕方になり、美穂の家のお風呂は狭かったため、せっかくだからと言うことで、3人は、近所の銭湯に行くお駄賃を、美穂の母親に渡された。
キャピキャピと飛び跳ねて喜ぶ3人。 まだ、彼女たちは小学生であるためか、全く、お互いの裸を見ることに、何の意識も持っていない。 広いお風呂が、嬉しくて仕方ないのであった。
近所にある銭湯は、いわゆる、スーパー銭湯というもので、さまざまな種類のお風呂が取り揃えられている。 1人で行っても、それなりに時間はつぶせるし、何より、値段が本格的な温泉とは違い、リーズナブルであるため、大変に人気のある施設だ。
3人は、意気揚々と、お風呂セットを両手に抱え、家を飛び出して行った。
下駄箱に靴をしまいこんで、鍵を閉める。帰るまでは、自分で、この鍵を管理しなければならない。 まだ小学生の彼女たちは、自分の鍵を持つということが、なんだか大人っぽく思えて、テンションが上がった。
続いて、入り口のすぐ手前にある、販売機で券を買ってフロントに見せる。
彼女たちにとっては、これらの行動が、すべて新鮮であった。 あまり多いとは言えない人生経験の上で、こういう、あたりまえに誰でも出来ることでも、当たり前に出来たということに、喜びを感じられるのだ。
それが子供の純粋な部分でもある。
美穂たちは、“女”と大きく書かれたのれんをくぐり、更衣室に向かった。 広い更衣室という空間には、たくさんのロッカーがあった。 割と人はいっぱい入っているように感じられた。
今日が金曜日があったためであろうか。週の疲れを癒そうという考えか、親子連れから、何から、幅広い年代の人が見られるようであった。
3人は、施錠されていないロッカーが3つ並んでいるところを見つけ、仲良く、くっつくように、服を脱ぐことにした。
「牡丹、けっこう胸膨らんでない♪」
「いえいえ… そんなことはぁ!!」美穂の問いかけに、牡丹は照れながら答えた。
「うりゃ!もみもみ〜!!」
「きゃぁ!」そんな牡丹の背後に回りこんで、香織は、まだまだ未発達の彼女の乳房に掴みかかる。
「んもぅ!!香織ちゃんったら!!」3人は、いつもの感じで、和気藹々と、更衣を進めていった。
美穂の性格を、しっかり者でリーダー性があるというと、香織はヤンチャで、お調子者。牡丹はおしとやかで、おおらか。といった所である。
そんな3人ではあったものも、最後の最後、誰が一番にパンツを脱ぐのか、というところで、少し手が止まった。 こんな彼女たちではあるものも、真っ先に裸になるということには、わずかながらのためらいがあるのである。
たいてい、こういう場合は、やられキャラとしてのポジションも兼ね備える、牡丹が先に・・・ という展開であったが、ちょうど、そうしている中で、更衣室に、小学年5生くらいの少年が入ってきた。 ちょうど、彼女たちと同じくらいの年代だ。
まぁ、そんなことはいい。
そう思った彼女たちは、再び、誰から先に脱ぐのかな?という空気に戻ろうとしていた。 だが、ふと思った。
“アレ?なんかおかしくないか?”と。
そう、ここは、女子更衣室だ。 さっきだって、間違いなく、女と書かれたのれんをくぐってここに来た。さすがに“女”という漢字を読み間違えたとも思えない。
「???」3人は、不思議がって、ただいま更衣室に入ってきた少年に目をやった。
学校では見ない顔であったが、運動が出来そうで、クラスでは、かなりモテそうなルックスの美少年である。
いやいや、この場に少年が入ってくるということは、まずないであろう、たまにいる、ボーイッシュな女の子というヤツで、こんなコトでいちいち反応していても、先が思いやられるだけかもしれない。などと、頭の中では整理してみるも、やはり、気になって仕方がない。
3人は、息を潜め、さりげない会話を繰り広げながら、ここは、彼を観察することにした。
少年は、上着を脱ぐと、うっすらと腹筋が付いていて、何らかのスポーツで、体を鍛えていることを思わせた。
少年は、明らかに、美穂たち3人の存在を認知しているし、いくらパンツまでは脱いでないといえ、彼女たちを女であると判断することには、何の問題もないはずであった。 しかし、全然、気に止める様子もない。
ということは、やはり、彼が、彼に見えるだけで、本当は女の子である。という証明であろうか? そんなことは、いたってどうでも良い、なぜなら、ここは更衣室だ。 あと少しすれば、彼はパンツを脱ぐという状況なのだから、あまり、話し合いも意味を持たない。

彼も残す衣服は、最後の1枚。パンツだけとなった。 彼は、トランクスをはいていた。
(いやいやいやっ、ちょっと、えぇぇぇええ!???)クラスでも、男の子が着替える時に、平気で見せているタイプの、あのパンツだ!
美穂たちの、あまり多いとは言えない知識でも、アレが男のもの下着であると判断することくらい容易であった。
「!!!!」
少年が、パンツを脱ぎ、美穂たちは、思わず硬直した。
一瞬ではあるが、いわゆる“おちんちん”であると思われる物体が、ぷりんと顔を出したためだ。 やはり、彼は、正真正銘に、男の子であったのだ。
一体何を考えているというんだ? もしかして、美穂たちを、同じ男とでも思っていたのか?
いや、同じ世代の人間として、そういう間違いをするはずがないと思うのが、当然である。 だとすれば、他に何か理由があるのだろうか? たとえば、大きく見えただけで、本当は小学校の低学年の少年で、お母さんと一緒じゃないと、お風呂には入れないとか・・・
やはり、考えて分かることでもなさそうだ。
少年は、そそくさと股間を押さえると、更衣室を出て、風呂場へと歩いていった。
更衣室は、彼がいなくなった瞬間、ブワッと声が漏れ始めた。
「ねぇねぇ!?見た??見えたよね!!?今!!」美穂は、顔を赤くしながら叫んだ。
「絶対見えたよ!! バリバリ男子だったよ!」香織が、お腹を抱えながら笑って答えた。 どうして、こんな状況で、笑いが出るのかは謎だが、笑ってしまいたくなる気持ち、分からないでもない。
「私、はじめてみたと思います!どこで何が起きるか分かりませんねぇ!?」一番純情かと思われていた牡丹も、テンションが上がっていた。
とりあえず、3人で話した結果、おちんちんが見えたということは、見間違いなどではなさそうであった。
「まぁ、すぐにまた確かめられると思いますよ!?」牡丹は、そう言って、パンツを脱いで、タオルを腰に巻いた。 以外にも彼女、むっつりスケベなのかもしれない。 早く行こうよ?というオーラを全身から放出していた。
うながされるままに全裸になっても、今見た彼のどうどうとした行動の後になると、いちいちためらっていた事ですら、なんだかちっぽけに思えた。
「じゃ・・・ まぁ・・・ とりあえず行こう!?」美穂の言葉で、3人は緊張しながらも、風呂場へと足を進めて行った。
