「わぁ〜!ハク先生だぁ!!」

 5年3組のみんなは、更衣室にハクが入ってきた途端、テンションがあがったように歓声を上げた。

 「一緒に入ってくれるの?」

 「うん。まぁね、じゃないと、君たちちゃんと体洗わないかもしれないしね。

 入浴という行為が、積極的休息に含まれているという認識が、ヨーロッパあたりでは、まだ定着していないようだけど、こうした、みんなの裸の付き合いというものは、コミュニケーション能力をはぐくむ場所として・・・」

 「そんなことより!早く入ろうよっ!!」すでにフリチン状態でスタンバイしていた生徒が、ハクのありがたい説明を、途中で遮りながら言った。

 「あぁ・・・ そうだね・・・ 」ハクは、苦笑いで、上着を脱いで、むき出しのかごの中に入れた。

 薄っぺらい胸板に、薄い色の乳首が、ちょこんと備わっていた。

 肉付きはよくはないが、浮き出たあばら骨が、幼児体系を物語っているようであった。

 ハクは、周りの恥ずかしがって、裸になることをためらっている生徒に語りかけた。

 「脱ぐのなんて慣れさ!慣れたら、恥ずかしさは、どうでもよくなるよ。

 僕が海外で生活していたときなんて、寮だったから、いつだってお風呂は公共浴場だったんだよ。

 それに、こういう場所で、互いの身体的成長具合を、学んでいくということは、心身の育成環境的には重要なんだよ。」

 ハクは、つらつらと、説明しながら、周りに生徒に呼びかけたが、彼の言葉の意味を、完全に理解できている生徒は、いなかったようだった。

 むしろ、理解できていない生徒のほうが多いくらいだった。

 こうなれば、論より証拠。

 ハクは、靴下を脱ぐと、ためらいも見せずに、ジャージの長ズボンをパンツごと、いっぺんにずり下げ、かごに入れた。

 一瞬であらわにされたハクの裸体。

 彼のペニスは、恐ろしく小さく、せいぜい頑張って小指の第一間接程度のものであった。

 当然、小学5年生の平均的なペニスのサイズよりも、はるかに小さな逸品だ。

 3組のみんなは、あまりに衝撃的、いや、笑撃的なその、ペニスに、声を上げて盛り上がった。

 ただでさえ、おちんちんネタに喰いつきのよい子供たちにとっては、それはそれは笑えるものがあったという。

 それに、14歳ともあってか、あくまで生えかけの陰毛が、情けない自己主張をしているようであった。

 彼の優れたキャラクターには、もったいなき逸物と言えよう。

 「ハク先生のチンコ、ちっちゃい!!」みんなが声をそろえて言った。

 残酷なことに、容赦なく指を刺しながら、多くの生徒が声をそろえて、そう叫んだ。

 「うるさい!相手の身体的欠点を責める人間は、最低だよ?

 確かに、僕のペニスは小さい。だが、神に与えられた、この肉体に、ケチをつけるような野暮な人間じゃないんだ。この僕はね!

 だから、みんなも、恥ずかしがらずに、オープンな気持ちで接していくべきだと思うんだ。」ハクは、そう言って、みんなに両手を広げて見せた。

 完全にオープンな状態。

 生徒たちは、くすくすと、含み笑いを見せながらも、さすがにそこまで言われては仕方がない、といった感じで、パンツをためらいがちに脱ぎ始めた。

 「タオルで隠すな?タオルは、体を洗うとき意外は、使用禁止だよ。

 それがルールだ。 分かったかい?」ハクは、人差し指を立てながら、みんなに言って聞かせた。

 

 

 「うわぁ!吉山のチンコすっげ〜でかい!!」

 「ほんとだぁ!!」

 ハクの提案したタオル禁止令が出てからは、3組のみんなは、互いのちんちんの話しで持ちきりであった。

 「村井くんのは、ボーボーだよ!?」

 「うっせぇなっ!当たり前だろ!?俺は、お前らお子様とは違うんだっ!!」村井が、顔を赤らめながら叫んだ。

 「でも、ハク先生のほうが大人じゃないの?」村井にそう言われた生徒が、いたずらに笑いながら、そう答えた。

 ハクは、多くの生徒に囲まれるように、湯船につかりながらも言い返した。

 「成長差なんて人それぞれさ。今この場で、どうこう言っても、仕方ないことなんだけどね、実際は。」

 「じゃぁ、ハク先生も、ちんちん大きくなるの?」

 「当然だよ。」

 「でも、ぼくが幼稚園のときくらいのサイズだけどなぁ〜」

 「・・・ だから!それも、成長差だってば!」ハクは、珍しくムキになって答えた。

 ハクは、湯船から立ち上がり、両手を腰に当てて、叫んだ。

 「全員きりっつ!これよりペニスの観察会を行います!!」

 「え〜っ!??」ハクの言葉に、3組のみんなからは、ブーイングが飛んだ。

 多分、天才として、ささやかながらにプライドが傷ついたのであろう。

 こうなったら、徹底的に自我を押し通すハクであった。

 

 

 ハクは、全員を一列に並べさせ、その前に腕組みをして立った。

 ハクの又で、小さなペニスが右往左往動くたびに、プルプルと揺れている。

 情けないペニスを、よくもまぁ堂々と晒しながら、みんなの機嫌を損なうような行動を起こせるものだと、生徒たちは感じていたに違いない。

 生徒たちは、羞恥心と、笑いをこらえながら、ハクの行動に目をやっていた。

 どちらかと言えば、笑いをこらえている部分の方が大きかったようだ。

 正直、ハクが一体何をしたいのかは、まったく分からなかった。

 天才は、さすがに考えることが違うようだが、やらされるほうにとっては、いい迷惑だ。

 それにしても、こうやって一列に並んでみると、ハクのペニスが中でもダントツで小さいことは、顕著であった。

 ハクは、何を満足したか、ため息をつくと言った。

 「もういいぞ?データは記憶に残しておく。」

 

 

 

 「ハク先生何が分かったの?」

 「5年生の成長具合だよ。こうして、肉眼で確認できる機会なんて、皆無に等しいからね。

 貴重な体験だったよ。」ハクは、冷静に答えた。

 「でも、ハク先生よりもチビっちゃいチンコのやつ、いなかったね?」

 「僕のことはどうでもいい。僕のペニスを見て、笑いたければ笑うがいいさ。 それでも・・・ 」

 ハクの言葉を遮りながら、我慢し続けてきた3組の生徒たちは、一気に腹を抱えて笑い始めた。

 笑っても良いという許可が降りたためだ。

 本当に、子供たちは、残酷なくらいに素直であった。

 

 

つづく